『MON TRESOR』(Keren Yedaya監督、2003年、@カトルザ)
フランス資本の入ったイスラエル映画。ジャンキー化した母をひとりで支えるけなげな娘、という題材だけで、ダルデンヌ兄弟の傑作『ロゼッタ』を思い出したりしてはいけない。稚拙な脚本を、ドキュメンタリー風の演出とスキャンダラスなテーマでごまかしているだけ。女性問題を謳いながら、それをとらえるキャメラはある意味で非常に「マッチョ」で、これは監督が女性か男性かといった問題とは関係がない。